原始星エンベロープのシルエット

いて座の方向にある M17 領域では新しい星が誕生しており、その背景には明るい星雲がひろがっています。すばる望遠鏡は、形成中の星を覆う雲 (エンベロープ) の姿を、シルエットとして赤外線で鮮明に捉えることに成功しました。この観測によりエンベロープが複雑な多重構造を持つことが初めて明らかになりました。エンベロープの多重構造の発見は、エンベロープから原始惑星系円盤へ物質が流入する過程を解明する大きな手がかりとなり、私たちが住む太陽系の若かりし姿の理解につながると期待されています。