
研究者からのコメント

すばる望遠鏡がもたらす広い視野とシャープな星像によって、星と惑星系の形成過程を、マクロとミクロの両方の視点で見ることができます。それにより、惑星ほどの軽い星から太陽の 100 倍もの重い星に至るまで、どの重さの星がどれくらい生まれるのか、惑星はどのように形成されるのか、といった重要な問いに答えることができます。さらに、21世紀は太陽系外惑星系に生命を探る時代です。すばる望遠鏡はその先駆けとして、生命が存在することのできる地球型惑星をとらえ、次世代の口径 30 メートル望遠鏡 (TMT) ではそこに生命の兆候を探るという、野心的な観測を現実のものとしてくれます。
田村元秀 (東京大学/アストロバイオロジーセンター/国立天文台)