ハワイ観測所の取り組み
保守・開発作業

photo: カセグレン焦点装置の交換作業の様⼦
望遠鏡の保守作業
副鏡や観測装置の交換をはじめとする望遠鏡の保守作業は、望遠鏡技術部門や装置部門のエンジニアやデイクルーなどによって計画的に行われます。これにより、毎晩の観測で最大限のパフォーマンスを発揮できるように、すばる望遠鏡を保守しています。
さらに数年に一度、数ヶ月間のダウンタイムを設けて主鏡の再蒸着や望遠鏡の大規模なメンテナンス作業を行うことで、すばる望遠鏡が常に天文学研究のフロンティアで活躍できるよう、力を尽くしています。

photo: 望遠鏡シミュレーターによる観測装置の動作試験
観測装置などの開発
ハワイ観測所や日本国内外の機関で作られた観測装置は、望遠鏡に取り付けた際の動作を最終的に確認するための望遠鏡シミュレーターに取り付けられ、試験を受けます。ハードウェアとしての性能はもちろん、データ通信や操作性なども試験され、合格となると実際に山頂に運ばれます。
近年は、2400 本もの光ファイバーを使って広範囲に分布する天体の可視光〜近赤外線スペクトルを一度に数多く取得する画期的な主焦点観測装置 PFS の受け入れ準備も進められています。
広報活動
地元でのアウトリーチ活動

アストロ・デー
年に一度、マウナケアの天文台群がヒロ市内のショッピングモールを会場として、合同の展示およびデモンストレーションを行うイベントです。

子供むけ科学教室
ハワイ島出身の宇宙飛行士、エリソン・オニヅカ氏の命日を記念したオニヅカ・サイエンス・デーなどの科学教室が、ハワイ島内で1年間に複数実施されます。このときにもスタッフを派遣し、子供向けの工作・実験・観察教室や、観測所の展示などを行っています。

学校訪問
先生方のリクエストに応じて、観測所スタッフが教室で出前授業を行っています。マウナケア山頂の天文台群所属のスタッフが1週間で多数の学校訪問をこなすジャーニー・スルー・ザ・ユニバースという行事には、毎年ハワイ観測所から多くの研究者が参加しています。
講演会
ハワイ大学ヒロ校、マウナケア中腹のオニヅカ・ビジターセンター、イミロア天⽂センターなどで、ハワイ観測所スタッフが随時天文学の講演を行っています。

photo: すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ (HSC) で撮影されたメシエ 77 の深撮像画像
すばる望遠鏡 遠隔講演

山麓施設からの遠隔講演
山麓施設とハワイ島や日本の学校や科学館などをテレビ会議システムでつなぐことにより、ハワイ観測所のスタッフによる遠隔講演や遠隔授業を行っています。