観測成果

2001年 : 科学的成果報告 (英語)

すばる、彗星の起源に迫る
すばる、彗星の起源に迫る
2001年11月1日
すばる望遠鏡の高分散分光器 HDS によるリニア彗星 (C/1999 S4) の分光観測から、この彗星本体 (核) を構成するアンモニアが凍りついた温度は 28±2 ケルビン (約 -245 度) であることが初めてわかりました。この結果、リニア彗星は土星の軌道から天王星の軌道領域付近で生まれたことが明らかになりました。今回の観測では、彗星がどのような環境下で生まれたのかを直接的に示す証拠が得られただけでなく、彗星の起源を明らかにするための新しい手法を確立することにも成功しました。
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250 万光年かなたの星の世界
250 万光年かなたの星の世界
2001年9月7日
すばる望遠鏡の主焦点カメラ Suprime-Cam が捉えたアンドロメダ銀河の南西部分です。アンドロメダ銀河の中にある星が、たくさんの小さな白い点として見えてみます。画像には、これまでは分解することのできなかった数多くの暗い星や星団・星雲が写しだされています。これらの観測データを詳しく調べることにより、銀河内における星の形成や進化について、新たな認識が得られると期待されています。
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遠方に存在する 7 個の新しい超新星を発見
遠方に存在する 7 個の新しい超新星を発見
2001年7月12日
すばる望遠鏡により大きな赤方偏移の超新星を探査しているグループは、7 個の新しい超新星の発見を 6 月 21 日に報告しています (IAU サーキュラー No.7649)。それらは非常に暗く (肉眼で見ることのできる最も暗い星よりも 500 万分の 1 暗さ)、また非常に遠方 (地球に一番近い巨大銀河アンドロメダ銀河メシエ 31 までの距離の少なくとも 1000 倍以上も遠い) に存在していることが確認されました。これだけ多くの超新星を一度に発見できたのは、すばる望遠鏡の主鏡が 8.2m と大口径であり、また Suprime-Cam という広視野のカメラを備えていることによります。
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すばる 太陽系外縁部の微小天体を発見
すばる 太陽系外縁部の微小天体を発見
2001年5月23日
国立天文台、総合研究大学院大学、東京理科大学の太陽系研究グループは、すばる望遠鏡を用いて太陽系外縁部に広がる微小天体の発見に成功しました。これまでに同様の天体は 350 個以上も見つかっていますが、日本人グループが発見したのは今回が初めてのことです。
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すばる、宇宙を見通す
すばる、宇宙を見通す
2001年4月30日
すばる望遠鏡ファーストライトの直後に撮影された「すばるディープフィールド」のデータを、国立天文台、東大、京大の合同チームが解析した結果、この画像には宇宙の果てまでに存在している銀河起源の近赤外光の 90% 以上が、個々の銀河として写っていることがわかりました。これはハッブル宇宙望遠鏡で撮影された「ハッブル・ディープフィールド」の結果を凌ぐもので、「すばるディープフィールド」が宇宙を最も奥深くまで見通した画像であることを示しています。
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すばるが見つめる星のゆりかご
すばるが見つめる星のゆりかご
2001年2月13日
すばる望遠鏡は、星が活発に形成されている領域 S106 について、これまでになく鮮明で深部までとらえた赤外線画像の撮影に成功しました。さらに恒星に比べて質量の軽い天体が、S106 の内部に多数存在していることを発見しました。 S106 は、地球からおよそ 2000 光年離れた星形成領域です。明るい中心付近には、赤外線源 IRS4 と呼ばれる大質量星があります。その星の年齢は約 10 万年、質量は太陽の 20 倍程度です。上下の方向に広がる砂時計状の構造は、この星から双極状に噴出した物質の流れ (アウトフロー) が作り出した星雲と考えられています。また中心部分のくびれは、ガスや塵からなる巨大な円盤が IRS4 を取り囲むように存在しているためと推測されています。
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