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あなたも天文学者!研究者とともに銀河の謎に挑戦
〜「GALAXY CRUISE」サイトを公開〜

2019年10月31日 (ハワイ現地時間)

  誰でも「市民天文学者」になって宇宙 (すばる望遠鏡の観測データ) の大海原を航海しながら銀河の謎に挑戦するサイト「GALAXY CRUISE」を公開しました。

  宇宙には、数え切れないくらいの銀河があふれています。その形は多種多様。まるい銀河もあれば、渦を巻いている銀河もあります。なぜこんなに多様な形の銀河ができたのでしょうか。この謎を解く鍵を、銀河同士の衝突・合体が握っているかもしれません。あなたも「GALAXY CRUISE (ギャラクシークルーズ)」で宇宙を巡り、銀河の謎に挑戦しませんか。


動画: 「GALAXY CRUISE」紹介ビデオ。(クレジット:国立天文台)



  すばる望遠鏡に搭載された超広視野主焦点カメラ Hyper Suprime-Cam (ハイパー・シュプリーム・カム, HSC) を使って、全 300 夜もの観測を行う大規模な戦略枠プログラム (HSC-SSP) が2014年から続けられています。その広大な宇宙画像に写っている多数の銀河の中には、他の銀河とすれ違ったり衝突したりして、形が大きく変わってしまった「衝突銀河」も多数あります。その形を調べ、さらにそういった衝突銀河がどのくらいあるかを数えることは、銀河の生い立ちをひも解き、その多様性の謎に迫ることにつながります。しかし、すばる望遠鏡が撮った広大な画像には銀河がたくさん写っていて、研究者だけではとても分類しきれないのです。

  GALAXY CRUISE は、研究者と市民が一緒に科学的活動を行う「市民天文学」プロジェクトです。市民天文学とは、市民が時には研究者・研究機関と共に行う科学的活動「シチズンサイエンス (citizen science)」の日本語名称として、国立天文台が独自に考案したものです。市民がインターネットを利用して天文学のデータにアクセスし、研究に協力するシチズンサイエンスは、海外では多く進められていますが、日本では本プロジェクトが初めてと言えるでしょう。しかも、すばる望遠鏡が撮った画像では、ほかの望遠鏡による過去の画像に比べて、天体の暗く淡い構造がよく見えており、衝突銀河のより詳細な解析ができると期待されています。


図1

図1: 「GALAXY CRUISE」サイトのイメージ。パソコンとインターネットがあれば、どこからでもアクセスし、銀河の分類に参加できます。(クレジット:国立天文台)


  研究者と市民が協力して銀河の謎に挑む GALAXY CRUISE は、大勢の乗組員が一体となって航海するクルーズ船になぞらえています。「市民天文学者」として乗船するためには、まず、トレーニングページでクイズに答えて基礎知識を身につけ、乗船許可証を入手する必要があります。そして、ログイン画面でアカウント登録したら、いよいよ航海の始まりです。次々と画面に映し出される銀河を分類しながら、4つの街と6つの大陸 (合わせて 10 カ所の観測領域) を巡りましょう。途中で街や大陸の「出国スタンプ」を集めたり、「おみやげ」(記念品イラスト) を集めたりすることもできます。このような興味を持続させるための工夫は、本サイト独自のものです。


図2

図2: 銀河分類の画面。右下の「かじ」のアイコンをクリックすると、中央に銀河が現れます。画面下の銀河のタイプの選択肢から、最も当てはまると思う答えを選び、銀河を分類します。画面左下に並ぶアイコンからは、自分の「航海記録」や、集めた「出国スタンプ」や「おみやげ」を見ることができます。(クレジット:国立天文台)


  市民天文学者による分類結果は、研究者によって統計的に解析され、銀河の研究に役立てられます。あなたも GALAXY CRUISE で銀河を巡る旅に出航して、研究者と共に銀河の謎に挑戦しませんか。




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