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すばるユーザーズミーティング開催
〜 次世代主焦点多天体分光装置 PFS が具体的な検討へ

2011年2月4日

 すばるユーザーズミーティングが、2011年1月19-20日に国立天文台三鷹キャンパスで開催されました。ユーザーズミーティングでは、望遠鏡・観測装置の運用に関する観測所からの各種報告に加え、すばる望遠鏡によって得られた科学成果の発表が20件ほどあり、すばる望遠鏡が第一線で活躍し、光赤外線天文学の発展に大きく貢献していることが確認されました。

 また今回のユーザーズミーティングでは、東京大学数物連携宇宙研究機構 (IPMU) を中心として検討が進んでいる次世代主焦点多天体分光装置 (Prime-Focus Spectrograph; PFS) についての議論に多くの時間が割かれました。装置仕様や展開される研究テーマ、望遠鏡運用に対する影響などについて、活発な意見交換がなされました。

 PFS はすばる望遠鏡の主焦点の 1.5 度の視野の中に 2400 本もの光ファイバーを設置し、広範囲に分布する天体の可視光〜近赤外線スペクトルを一度に数多く取得することを目的とした超大型観測装置計画です。もともとは銀河等の空間分布から宇宙膨張を精密に測定することを目的として計画されましたが、その後、日本の天文学コミュニティが幅広い研究テーマに利用できる装置へと仕様が具体化してきました。ユーザーズミーティングでは活発な議論の末、すばる望遠鏡ユーザーが PFS 計画を支持することが確認され、PFS 計画が次のステップに向けて今後より具体的な検討に入ることが決まりました。

 今後も天文学の最前線で数多くの研究成果を生み出せるように、すばる望遠鏡はさらなる発展を目指します。

 

リンク:
すばる望遠鏡ユーザーコミュニティーが村山提案「超広視野分光器 (SUMIRE-PFS) 計画」を支持 (IPMU ニュースリリース)
IPMU による PFS 計画の概要

 

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写真: すばるユーザーズミーティングにおける議論の様子。



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