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Q1
すばる望遠鏡は、なぜ「すばる」なのですか?
A1
国立天文台が建設準備を進めていた当初のプロジェクト名は、「大型光学赤外線望遠鏡(Japan National Large Telescope; JNLT)」でした。建設が始まった1991年、望遠鏡の愛称の公募を行いました。約 3,500 通の応募の中から選ばれた名前が「すばる」です。「すばる」はプレアデス星団の日本名です。清少納言の随筆『枕草子』には「星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。…」と記されています。
Q2
すばる望遠鏡は、何が世界一なのですか?
A2
天体望遠鏡の役割は、鏡により天体からくる微かな光を集め、観測装置へ導くことです。すばる望遠鏡の鏡は、直径が 8.3 メートル(実際に使われる部分は直径 8.2 メートル)の特殊な超低熱膨張ガラス(ULE ガラス)でできています。このガラスをアルミニウムでコーティングしたすばる望遠鏡の主鏡は、一枚の鏡として世界最大級の大きさです。この鏡表面の平均誤差は、 0.014 マイクロメートル(注*)です。仮に主鏡を関東平野の大きさに拡大したとしても、表面のでこぼこは、わずか新聞紙一枚分の厚さに相当する程度です。

注*:マイクロメートル= 100 万分の1メートル

Q3
すばる望遠鏡をなぜハワイのマウナケア山頂域に造ったのですか?
A3
天体観測を行う場所として必要な条件は、「天気がよいこと、大気が安定していて星がまたたかずシャープな星像が得られること、湿度が低いこと、夜空が暗いこと」などが上げられます。マウナケア山頂域は、これらの条件がすべてそろった理想的な天体観測の場所です。また日本からハワイへのアクセスが容易であることも、選ばれた理由の一つといえます。
Q4
すばる望遠鏡では、何が見えるの?
A4
すばる望遠鏡が観測しているのは、天体から届く光(電磁波)のうちの可視光と一部の赤外線です。可視光では、恒星やその集団である銀河が赤外線では星形成領域の低温天体や、塵に隠された天体が観測できます。
Q5
すばる望遠鏡は何をしていますか?
A5
私たちが暮らす、現在の宇宙は、銀河、恒星、惑星といった様々な階層からなる豊かな構造を持ち、その中で生命が育まれています。こうした豊かな世界はどのようにして生まれ進化してきたのか。さらにこれからの宇宙はどうなっていくのか。すばる望遠鏡は、その広い視野を強みに、星空を広く深く見渡し、宇宙の構造の起源に迫っています。さらに2022年から始動した新プロジェクト「すばる2」では、「4つの科学目標」を研究テーマに、より詳細に宇宙を探求し、宇宙の進化に関する人類共通の根源的な謎に迫ります。

1)ダークマター・ダークエネルギーの性質の探求とニュートリノ質量の決定
2)宇宙の構造形成、銀河形成・進化の物理過程の理解
3)マルチメッセンジャー天文学の展開
4)地球型系外惑星候補天体の同定

Q6
山麓施設とは何ですか?
A6

ハワイ島ヒロにある国立天文台ハワイ観測所の本部です。マウナケアの山麓にあることから、このように呼ばれています。事務室や研究室、リモート観測室、観測装置を調整する実験室などがあります。ヒロオフィスとも呼ばれています。すばる望遠鏡へは、山麓施設から車で約2時間かかります。

山麓施設

山麓施設

Q7
すばる望遠鏡は、どこから操作しているのですか?
A7

⼈間がドームの中に⼊ると、⼈の体温によりドーム内の気流が乱れてしまい、観測に悪影響をおよぼします。そのため、観測中に⼈はドームの中に⼊らず、隣にある観測制御棟から望遠鏡を操作します。最近では、観測者(研究者)がマウナケアに行かず、ヒロにある山麓施設や、東京都三鷹市にある国立天文台本部のリモート観測室から観測することが増えています。山頂施設の観測室、ヒロと三鷹のリモート観測室には同じ制御システムがあり、この3箇所から観測の様子を把握できます。観測者がテレビ会議システムを通じて山頂施設の観測支援スタッフへ指示を出すことも可能です。

ドームと観測制御棟(右の白い四角い建物)

ドームと観測制御棟(右の白い建物)

Q8
観測成果の「太陽系最遠の天体」や「最も遠い銀河」は、間違っていると思います。
A8
「国立天文台ハワイ観測所のウェブサイト」の免責事項に記載しておりますとおり、掲載されている情報はすべて発表当時のものです。最新の結果とは異なる場合があります。
Q9
宇宙や天文学に関する質問があるのですが?
A9
国立天文台三鷹キャンパスの「天文・宇宙や国立天文台に関する質問」をご利用ください。
Q10
すばる望遠鏡を見学したいのですが?
A10
すばる望遠鏡ドーム内の見学は、2022年12月をもちまして終了いたしました。 ハワイ観測所のウェブサイトでは、すばる望遠鏡 3D バーチャルツアーにより、ドーム内見学を疑似体験することができます。ぜひ、ご訪問ください。
Q11
すばる望遠鏡を取材したいのですが?
A11
すばる望遠鏡の取材申請は、「取材の申請について」からお願いします。
Q12
学校の授業や講演会など、子供たちに向けて「すばる望遠鏡」について紹介したいです。
A12
子供向けにわかりやすく解説をまとめている、すばるキッズページがあるので、そちらをご活用ください。 おたのしみコンテンツでは、クロスワードパズルや無料でダウンロードできるペーパークラフトなども紹介しています。また、トップページ末尾には、様々なデジタルコンテンツへのリンクもまとめています(おうちで天文学、Space Scoopなど)。こちらもあわせて、ぜひご覧ください。
Q13
すばる望遠鏡の写真・リンクを個人のウェブサイトに掲載したいのですが?
A13

すばる望遠鏡ウェブサイト(以下、本サイト)全体、および本サイトに掲載されているすべての著作物(テキスト、写真、イラスト、映像、音声等)は、原則として国立天文台もしくは各著作権者が著作権を有しています。古い著作物の中には「Subaru Telescope, NAOJ」というクレジット表記も見られますが、国立天文台が著作権を有しています。著作物の利用方法(自由利用の範囲、クレジットの表示等)については国立天文台サイト「著作物利用について」をご覧ください。利用申請やお問い合わせは、同サイトからリンクのある著作物利用申請フォームを利用して送付してください。また、本サイトへのリンクの設定は自由に行うことができますが、「国立天文台ウェブサイト利用規程」をご一読ください。ただし、以下の行為を禁止します。

  • 公序良俗に反する目的・態様によるウェブサイトからのリンク行為。
  • 国立天文台・すばる望遠鏡および関連する事業や、特定の団体・個人に対する誤解を与えたり、イメージや信用度を著しく低下させたりする恐れのあるリンク行為。
  • 本サイトのコンテンツがリンク元のウェブサイトの一部に見えるような形のリンク行為。

Q14
すばる望遠鏡を支援したいです。
A14
国⽴天⽂台では、「国⽴天⽂台天⽂学振興募⾦」を⽴ち上げ、皆様からのご寄付を受け付けております。寄附申込書の「寄付先の指定」欄に「ハワイ観測所」とお書きください。「すばる2」の主力装置開発を担う「すばる超広視野多天体分光器プロジェクト」「すばる広視野補償光学プロジェクト」 などを指定いただくことも可能です。ハワイ観測所が受け取った寄附は、すばる望遠鏡に関連する研究活動等に活⽤させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。