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すばる望遠鏡で成果を挙げた研究者らに平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰

2019年4月8日 (ハワイ現地時間)

  平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰の受賞者に、すばる望遠鏡を用いた観測によって科学成果を挙げてきた複数の研究者が選ばれました。「中性子星合体重力波現象の光赤外線対応天体の研究」の業績を挙げた吉田道利さん (国立天文台ハワイ観測所長)、田中雅臣さん (東北大学)、内海洋輔さん (スタンフォード大学) は科学技術賞を、「宇宙黎明期から現在に至る巨大ブラックホール進化の研究」の業績を挙げた松岡良樹さん (愛媛大学) は若手科学者賞を受賞します。

  科学技術賞を受賞する吉田道利さん、田中雅臣さん、内海洋輔さんは、2017年8月17日に米欧の重力波望遠鏡によって観測され、中性子星同士の合体に伴うと考えられる重力波源「GW170817」の光赤外線対応天体をすばる望遠鏡などで捉え、その明るさの時間変化を追跡することに成功しました。この観測結果は、鉄より重い元素を合成する過程の一つである「r プロセス」を伴うキロノバ放射の理論予測とよく一致しており、宇宙における r プロセス元素合成現場を捉えたことを強く示唆するものです。

  若手科学者賞を受賞する松岡良樹さんは、すばる望遠鏡を用いた観測プログラムを推進し、巨大ブラックホールについての宇宙黎明期から現在までの形成・進化に関する包括的な観測的調査を行ってきました。近年では、宇宙最初の10億年に存在する巨大ブラックホールを多数発見しています。さらに現在に近い宇宙で巨大ブラックホールの母銀河の統計的性質を調査することで、銀河との共進化の実態解明を進めてきました。

  授賞式は2019年4月17日に文部科学省 (東京都千代田区) で行われる予定です。


図1

図1: すばる望遠鏡などで観測された重力波源 GW170817 の光赤外線対応天体。(クレジット:国立天文台/名古屋大学)



図2

図2: 地球から約 130 億光年離れた超遠方宇宙において新たに発見された、多数の巨大ブラックホール。(クレジット:国立天文台)




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