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すばる望遠鏡を支えるスタッフ（7）
2004年5月17日
| 今回は、オペレーションセンターのスタッフを紹介しましょう (情報は掲載当時のものです)。 |
オペレーションセンター
山下卓也
― お名前と出身地、趣味を教えてください
オペレーションセンターの山下卓也です。出身は大阪、趣味は天文学とラジコン飛行機です。
― 休日や空き時間は、何をしていますか?
広いヒロの土地を生かして、ラジコン飛行機を飛ばしています。始めたばかりで操縦技術はまだまだですが、ひと工夫ある機体をぜひ作りたいですね。
― すばるでの主な仕事内容は？
オペレーション部門のチーフとしてオペレーションに責任をもち、デイクルー、オペレーター、サポートサイエンティストの3つのグループの仕事の調整を行い、サポートサイエンティストのリーダーとしてまとめ役もしています。望遠鏡時間のスケジュールの調整・決定も重要な仕事ですね。望遠鏡や観測装置の試験、または共同利用観測など所内のプロジェクトがスムーズに進むようにスケジューリングを行っており、時には臨機応変にスケジュールを変更することも必要になります。また、近未来から長期的な観測体制の運営方針などの計画も考えています。例えば、新しい観測モードをどのように立ち上げていくのか等ですね。
― すばるに来たきっかけは？
大学院を卒業し研究者としてスタートした頃が、ちょうど、すばる望遠鏡計画のために東京大学東京天文台から国立天文台に改組したころでした。それで、日本で自分たちの大望遠鏡を作るという計画に参加することができました。三鷹キャンパスで開発したCOMICS（中間赤外線装置）という観測装置をハワイ島に運んできた１９９９年に、一緒にハワイへ赴任しました。観測装置関係の仕事の後、現在はオペレーション部門を任されています。
― どのような研究をしていますか？
星や惑星がどのようにして誕生するのかを研究しています。自分たちで開発したCOMICSは中間赤外線の観測装置で、惑星が形成される場所である原始惑星系円盤の様子がよく分かります。惑星形成の視点から円盤の構造や物質の進化など興味があります。
― 同様な分野を目指す方に一言
サポートサイエンティストは天文学の研究者ですので、天文学か近い分野を研究して博士号を持っていることが前提ですね。大学では天文学か物理学を勉強するのがいいでしょう。
オペレーションセンター
林左絵子
― 簡単な自己紹介をお願いします
オペレーションセンター勤務の、林左絵子です。生まれは秋田県で、福島と秋田で育ちました。
― すばるでの仕事内容は？
現在は二つのカテゴリーを担当しています。一つは山頂デイクルーの仕事のアレンジ、もう一つは所長室での仕事です。望遠鏡の円滑な運営のために、昼間の仕事の調整などをしているといえます。また、山頂デイクルー、ナイトクルー、サポートサイエンティスト、望遠鏡技師、装置クルー、建設関係者などの仕事が順調に進むようにアレンジする役割もしています。必要に応じて、デイクルーの一員として週末に山頂に上がることもありますね。過去には、12階建ての建物の高さがあるすばるのドームの上で雪かきをしたこともありますよ。
― 仕事上で気をつけていることは？
マウナケア山頂における作業内容をそれぞれ担当者に正しく伝えることです。中でも最も大切にしていることは、望遠鏡がきちんと運営されることですね。
― すばる望遠鏡での仕事に興味のある若者に何か一言
リサーチやエンジニアリングに対して強い熱意を持っていて、なおかつ、他の人の仕事に対しても協力的な人であれば誰でもすばる望遠鏡でいい仕事ができると思います。また、さまざまな分野の人たちと科学的成果を共有することも大切です。英語力というよりは、同僚や社会に対して、熱心にコミュニケーションを取れる人がよいでしょうね。
オペレーションセンター
並川和人
― 自己紹介をお願いします
並川和人です。出身地は大阪。 趣味は、ゴルフとバイクです。
― バックグラウンドを教えてください
自動車の整備や二輪車の販売整備をしていました。
― すばるに来たきっかけは何ですか？
国立大学の事務職員として、大学施設の設計・積算・施工管理の仕事をしていた頃、ハワイ観測所に誘われて、2000年1月に赴任しました。
― すばるでの主な仕事は？
最初は施設係にいましたが、望遠鏡の保守整備などの仕事の方が自分の得意分野に近いので2002年4月からは技官(デイクルー)としての仕事をしています。週に2～3回、昼間は現場(マウナケア山頂)に行き、観測装置や望遠鏡などのメンテナンスや調整をします。今は観測装置や望遠鏡そのものに触って、人に聞きながら技術的な仕事を覚えているところです。ヒロオフィスでの主な役割は、その日の観測予定に合わせてデイクルーの作業内容や人員配置を調整しています。
― 同様の分野を目指す若い方々に一言
専門的なことは日々進化していくのでおいおい覚えていくしかないので、臨機応変に動く気持ちを大事にしてください。バランスのいい判断力を身につけていれば、たいていの事は何とかなると思います。何に対してもそうだと思いますが、興味を持って接することが大事ではないかと思います。
