----------------------------------------------------------------------------- 第1回 すばる小委員会 議事録 ----------------------------------------------------------------------------- 日時:2005年1月26日(水) 13:00-17:30 場所:国立天文台 すばるTV会議室 出席:有本、岩室、太田、片座、唐牛、小林(尚)、千葉、土居、山田(ハワイ) オブザーバー:郷田 ----------------------------------------------------------------------------- I. 議題  1. 委員長などの選出   光赤外専門委員会にも出席して報告等をするので専門委員であることが望ましい ということを顧慮し、全員一致で以下のように決まった。    委員長:有本    副委員長:太田    書記については、委員が議論に専念できるよう三鷹の助手クラスで誰かにお 願いする。  2. 旧すばる専門委員会からの申し送り事項等(山田)   ■旧専門委員会の扱っていた内容    ・装置開発関連及び評価(昨年は観測装置評価WGを設置)    ・TAC の人選とりまとめ    ・共同利用夜数等の大枠    ・公募の仕方やカテゴリ    ・観測所の運営方針や将来計画    ・予算モニター   ■申し送り事項    ・サイエンスアドバイザリ的委員会を作るべき。(これを受けて本小委員会が設 置された)    ・MOIRCS,FMOS の GT に関する議論もあったが、夜数を20夜と確定させたかどう かには不定性が残る。    ・その他、第41回専門委員会議事録の最後の部分を参照。  3. すばる小委員会について   ■本委員会の役割    旧すばる専門委員会の役割を引き継いでいるが、事務的な事は極力避けて、日本 の光赤外分野での一層のサイエンスの発展、他波長、近隣分野からのユーザー拡 大等の視点をもちながら、すばる望遠鏡の戦略的な運用についてのビジョンを観 測所やコミュニテイに向けて提言していく。具体的には、    ・短期的ビジョン − MOIRCS、FMOSの運用方法。    ・中期的ビジョン − 新AOを含めて5年位のスケールで観測時間枠の設定をどう していくか。キュー観測、サービス観測、Intensive,strategy枠?、TOO等につ いての考え方。    ・長期的ビジョン − サイエンスの動向を見据えた、新観測装置の提言をはじめ とする、すばる望遠鏡の戦略的な運用。    ・大学/大学院教育への観点:アーカイブデータのより有効な利用の促進等。    ・パッブリクアウトリーチへの提言。   ■他の委員会及びすばるUMとの関係    ・光赤外専門委員会の下部組織。すばる望遠鏡運営方針に関する最高決定機関で は無いが、実質的決定機関としての役割を持つと考えられる。    ・すばるUMは観測所主催ではあるが、ユーザーから選出される世話人に本委員会 からUMでの議論の方向性を示すという事が考えられる。     また、委員がコミュニテイの意見を吸収する場でもある。    ・TAC とは並列の関係になるが、両小委員会の風通しはよくしておく。     (委員の重複を意識する)   ■メンバー    追加メンバーに関して    銀河以外の分野からの委員、他波長(特にALMA)の委員、観測所の事情がよくわか る委員(台内委員が少ない)、の3点を強化したいという意向で合意した。一方、 委員数が多くなると機動性も失われるので、最大2名程を台内から出してはどう かという観点から、光赤外専門委員会に3名を順位をつけて推薦した。    (光赤外専門委員会で候補者を決定の後、台長が最終決定)    また、所長は ex officioとして参加することにしてもらう。    IfA メンバーに関して    この委員会はすばる運用の実質を審議するので、IfAメンバーが参加することを 想定する(今回の段階では、役割りの明確化なので参加はなし)。    方法としては、議論の英訳つきが考えられる。    議事録の英訳も必要。    但し、実際のやりかたについては、IfAの意向もくんで所長が判断する。   ■情報公開等    議事録は公開する(すばるHP上など)。光天連のメーリングリス トに流す。HP を設置してはという意見もあった。    すばるUM以外に更に年1回程度のシンポジウム的なものを開催して、議論の場を 設けたい。具体的には夏の岡山UMとくっつける案が有りうる。   ■任期及び開催頻度予定    通常2年だが、今回の任期は来年3月末まで。年5〜6回の開催を予定。  4. ハワイ観測所等からの審議事項   4-1. MOIRCS GT観測の提案    提案書の概要    ・8mクラスで最ワイド撮像装置である時代は短いため、戦略的投資が必要。    ・提案夜数は50夜で、広視野を生かして深い撮像分光を行う。    議論の結果    ・Deep imaging の性能を評価するということから、今春行う2-3夜程度はETと     して行うのが妥当(現在までETを6夜しか消化していないこともある)     春の天体がGTのメインであるが、共同利用の春の部分は満杯であり、スケジュ ール的には厳しい。5、6月になるかもしれない。    ・GTは20夜というのが原則なので、それ以上の部分については、観測所プロ     グラム、intensiveとか、戦略枠といった新枠設置等考えられる。     いずれにしても、ある程度オープンな形で、MOIRCSのチームとの共同研究     体制を強化していく事が必要であろう。    ・MOIRCSのヒアリングを次回の小委員会で行う。   4-2. すばるの今後の10年計画について(唐牛)    世界の8m級はよい装置がどんどん立ち上がっている。一方で、装置開発費用が大 きくなってきているので、国際協力(観測時間交換等)の話も来ている。10年後も 世界の第一線で活躍するための方策を検討して欲しい。    特にどんな装置が今後必要か考えて欲しい。    天文台組織全体を説得するにも長期戦略は重要。    すばるUM以外にもシンポジウムを持つなどコミュニティと連携をとりながら議 論を進めて欲しい。  5. すばるTACからの審議事項(千葉)     ・国際共同観測はDDTにできないか。     ・DEIMOS枠は今後もあるなら、レフェリーを置くなど審査方法を見直し。     ・Intensive枠の大きさはどうか。     ・サービス観測への応募はあまり増えていないが、増加した場合の対応。     ・カテゴリー deep survey はやめた方がよいのではないか(high-zと同じ)。     ・有名フィールドの観測は共同でcoordinateしてデータを撮るべきではないか。 SMOKAをもっと活用するべき。      => SMOKAアーカイヴ領域のリストをプロポーザル関連の資料として       公開してはどうかという意見があった     ・プロポーザルの日本語訳を廃止するかどうか  6. 次期すばるプログラム小委員会委員の選出に関して    従来の方法を踏襲し、光天連/TAC それぞれより推薦を受けて当委員会で候補者 を絞り、光赤外専門委員会へ送るという手順でよい。方針が光赤外専門委員会で 承認されたら、有本委員長から6月に光天連に推薦を依頼し、現TACにも推薦を出 してもらう。TACの任期については、立ち上げがスムーズにいくためには、現行 通り親委員会と半年ほどずれているのがよいという結論になった。 II. 報告事項  1. ハワイ観測所からの報告事項    特になし。  2. すばるTACからの報告    1プロポーザルに5人のレフェリー(外国人が1、2名含む)をつけている。    各レフェリーの負担が20件以下となるよう、9ー10の審査分野を設けている。    S05Aは8月までで、S05Bは9月から2月まで。    次回公募は3月10日頃にアナウンスが出て、4月10日頃が〆切になるだろう。 次回 3月 7日(月) 13:00-17:00