「すばる望遠鏡の10年」戦略WGについて
台長 海部宣男
すばる望遠鏡はいくつかの問題を抱えつつも活発に観測成果を生み出し、社会的にも高く評価されており、その今後の方向性如何は、国立天文台および日本の天文学にとって極めて重要な影響を及ぼす課題である。
その視点に立った「すばる望遠鏡の10年計画」についての提案(2005.8月のすばる小委員会WS配布資料[1月28日開催の光赤外専門委員会への提案を含む]を添付)では、ハワイにおける他の望遠鏡との提携の可能性を視野に入れつつも日本のサイエンスと開発の方向性にしっかり基礎を置いた装置・開発計画の策定が急がれること、そのためコミュニティでの検討とともに、台内では平行して戦略WGを設置し、予算的見通しも含めて具体的方針を立てることとしている。
その後、時間はかかったもののコミュニティでの議論がようやく高まりを見せていることを踏まえ、提案に沿って台内に「戦略WG」を設置し、検討を開始したい。具体的には、以下のように提案する。
名称 すばる望遠鏡10年戦略ワーキンググループ(略称:すばるWG)
組織 台長主催の戦略策定組織とする
任務 すばる望遠鏡の今後10年間(2006~2015年)の観測装置・望遠鏡の開発計画について、次期大型地上望遠鏡(ELT)も見据え、コミュニティでの検討と平行しかつそれを踏まえつつ、国立天文台の予算見通しや他プロジェクトとの整合性をもつ基本戦略を策定すること
任期 当面2006年3月までとする
メンバー 以下の11名を提案する
台長(海部:座長)
副台長(観山、桜井)
すばる所長(唐牛)、企画担当副所長(林正彦)、望遠鏡担当(臼田)
すばる小委員長(有本)
サイエンス(田村、山田、坪井)
外部委員(TAC委員長:太田)
なお必要に応じ観測装置担当(宮崎、高見)等や外部からの出席を要請する。
また本WGについては、任期終了後の2006年4月からメンバーを調整し、台長の責任をもってハワイ観測所の事業や戦略の大枠を策定する「ハワイ観測所ボード」に改組することを検討してはどうか。 (以上)