観測成果
セイファート銀河NGC4051
1999年1月28日
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【観測条件】 天 体 名:セイファート銀河NGC4051 使用望遠鏡:すばる望遠鏡(有効口径8.2m)、カセグレン焦点 使用観測装置:Suprime-Cam (可視光広視野カメラ) フィルター:Rバンド ( 赤) カラー合成:グレースケール 観 測 日 時:世界時1999年1月13日 露 出 時 間:2分 視 野:3分角×4分角 画像の向き:北が上、東が左 位 置:赤経(J2000.0)=12時3分9.6秒、赤緯(J2000.0)=+44度31分53秒 (おおぐま座) |
【説 明】
NGC 4051は、おおぐま座にある渦巻き銀河で約3500万光年の距離にあ る。この銀河は、中心核が活発な活動を示すセイファートI型銀河として有名で、天文学者セイファートが1943年に活動銀河の研究をはじめた最初の6個のうちのひ とつである。ただし、セイファートI型銀河の中ではもっとも活動度が低い部類に属している。形態は、棒渦巻型銀河と渦巻き型銀河の中間タイプ。この銀河の円 盤面は我々に対して約40度傾いているが、三本のはっきりした渦巻き腕が中心部の棒状構造の先端から出て、美しい渦巻き構造を作っている。すばるで撮ったこ の画像では、生まれて間もない星々が作る高温の水素ガス雲が、渦巻き腕に沿って多数見えており、すばるの高い空間分解能がいかんなく発揮されている。
画像に見える細い筋や縞は、Suprime-CamのCCD素子のすき間によるもの。銀河 の中心には活動的で明るい恒星状の中心核があるが、すばる望遠鏡の高感度のため露出が飽和してまわりの星の光に埋もれ、この画像では見えていない。