研究テーマとサーベイ計画

ダークエネルギーを計測する

Expansion History of Universe

1990年代の後半、遠方の超新星の観測により、現在の宇宙は加速膨張していることが分かってきました。この宇宙空間に斥力を持つ「何か」が充満していると考えないと説明できません。これは「ダークエネルギー」と名付けられましたが、その正体はよく分かっていません。手がかりをつかもうと、ダークエネルギーの分量やその時間変化を計測する研究が世界中で進められています。

ダークエネルギーはたいへん希薄なので、地球上の実験室では存在の検証を行うことは難しいと考えられています。宇宙膨張の歴史(宇宙がビッグバン以来現在までどのように膨張をしてきたか:上図の各種曲線はさまざまな膨張史が示されている)を観測する以外に、ダークエネルギーを計測する方法はありません。

宇宙は細かくみると多様性に満ちているため、全体としての膨張史を知るためには、非常に広い領域を観測する必要があります。これが超広視野カメラHyper Suprime-Cam(HSC)を開発している最大の理由です。私たちは、HSCを用いてダークエネルギーの正体に迫るサーベイ観測を、日本の多くの研究者と共同で実現したいと考えています。 (さらに詳しい解説を読む)


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