コラム:OHS/CISCO
近赤外線で見ると、地球の夜空は大気中のOH分子からの輝線放射で明るく光っています。OHSは、まず光分散のスペクトルを作り、邪魔なOH分子の輝線に相当する波長の光のみを精密に取り除いた後で、再び低分散の光にもどすというユニークな特徴をもっています。夜光を取り除くことにより、2.5倍暗い天体を観測することができます。
遠方の銀河からの紫外線や可視光線は、宇宙膨張によって近赤外線へずれています。非常に遠方からの光であるので微弱になっている上に、OH分子の輝線により夜空が明るいので、観測が大変困難でした。この難しい観測を可能にするためにOHSは開発され、暗い遠方銀河の観測に活躍しています。
OHS/CISCOは赤外ナスミス焦点に常設されていて、緊急の場合でもすぐに観測可能です。CISCOは広視野の近赤外線カメラとして単独で使われることもあります。ファーストライトの画像の多くはCISCOによるものです。
(サポートアストロノマー青木賢太郎さんとの2002年末のインタビューより)
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